【ゴーンガール・映画感想レビュー・ネタバレ有り】デヴィッド・フィンチャー作品史上最恐の妻

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「セブン」や「ファイト・クラブ」で有名なデヴィッド・フィンチャー監督の最新作『ゴーン・ガール』を観賞しました。

PVや公式HPを見ると監督の作風である《サイコスリラー&ミステリー》って印象がまず頭に浮かびますが、実際に観るとイメージとかなり違っていてびっくり!
確かに、サイコサスペンス&ミステリー的な要素はあるのですが、それだけではありません。

ある種、《コメディー映画?》と錯覚してしまうような演出と物語が繰り広げられる不思議な作品に仕上がっています。しかし、最恐妻は間違いなく出てくるので要注意です。

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GONE GIRL/ゴーン・ガール

♦あらすじ♦

主人公「ニック」と妻「エイミー」は傍から見れば誰もが羨む様な理想の夫婦。今日はそんな二人の結婚5周年の記念日、そんないつもより少し特別な日に事件は起こる。ニックが外出から戻ると、家にいるはずのエイミーの姿が見えない。そして、部屋には明らかに荒らされた痕跡が残っていた。

すぐさま警察に通報したニックだが、警察の捜査により出てくる証拠や証言の全てがニックが犯人である事を指し示す。果たして、ニックは本当に犯人なのか?一体、エイミーの身に何が起こったというのか…?

完璧なエイミーは計画も完璧!

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何を話してもネタバレになるので、伏せながらのレビューは正直無理です。

ここから先はネタバレ注意。

児童文学作家を母に持つエイミーは幼少時代から常に完璧である事を使命付けられてきた、母の代表作である『完璧なエイミー(アメイジング・エイミー)』の主人公エイミーと同様にどんな事でもそつなくこなす才女、それがエイミー。(両親の過度な期待がエイミーをサイコパス女に変貌させたって訳ですね。)

物語の主人公の如く”完璧”な彼女がその気になれば、馬鹿な夫を自作自演の失踪事件の犯人に仕立てる事なんて朝飯前なのだ。

そう、全ては彼女の自作自演。出会った頃のように格好良くて雑誌のライターとしてバリバリ働いていた頃のニックは見る影もなく、失業したにもかかわらず、若い女と浮気する夫への妻からの制裁劇。それが「ゴーン・ガール」なんだよね!

流石のニックも彼女の計画に気づく

失踪した妻の捜索に全力を注ぐニック。しかし、出てくる証言や証拠によってどんどんと世間の風当たりが悪くなっていきます。

何かがおかしい…。

薄々ではありますが、彼女の事を誰よりも知っている彼は気づいてしまうのです。
失踪事件が全てエイミーの自作自演である事を。

ここからは双方の視点で描かれていくので、《妻VS夫》のような謎のバトル感覚が味わえます。まぁ、エイミーの方が余裕で上手なんですけどね。

完璧な計画に歪が生じる…。

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エイミーの完璧な計画は超順調!世の中の目や声がニックが犯人だと騒ぎ立つ!もう、エイミーはウキウキな訳ですよ、自分の完璧な計画が順調に進んでいる事に、そして不義理な夫が苦しみ、最終的には逮捕され死刑に処される事を心待ちにしている。

とんでもないサイコパスなんですが、時折り見せる仕草や喜び方は無垢な子供そのもの。エイミー役の「ロザムンド・パイク」の演技が上手いってのもありますが、やばくて可愛くて美しいんですよね…。

しかし、やはり現実は児童文学のように上手くはいきません。失踪する為の旅費を強盗に奪われてしまい、無一文になったエイミー。これは困ったぞ…。

そして、たどり着いた結論が学生時代から執念深く付きまとってきていたストーカー男「レジー」を利用しようという苦肉の策。完璧なエイミーにかかればストーカー男の一人や二人コントロールする事は造作もない事なのだ。

大嫌いなストーカー野郎を利用してでも夫に復讐する!もはや意地である。

エイミーの心に生じる変化

ストーカー男の別荘に招かれて、ある意味一安心のエイミーはTVのインタビューで必死に自分へと謝罪するニックを目にする。そして、彼女は真剣に謝る姿に、出会った頃の彼を思い出す…。

そして、彼女の新たな計画が動き出す!

他の映画ならば、ここまでバラしちゃったらもうサプライズは残ってないのが普通ですが、流石はデヴィッド・フィンチャー監督ですね。まだまだ…まだまだあるで~

ここから先は是非自分の目で確認してくださいね!

「セブン」や「ゾディアック」とは一味違った怖さ

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映画自体は2時間越えの長編なのですが、途中からずっと転びっぱなしなんで、息つく暇もなくあっという間に終わっちゃいました。私は未婚なんでリアルな結婚生活とかわかりませんが、既婚者の方が観るとどんな印象を受けるのか非常に興味がありますね…。

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【きゃすとの評価】

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