『黒博物館ゴーストアンドレディ』感想 「スプリンガルド」と世界観を共有する藤田和日郎先生の最新作!【祝・うしおととらアニメ化】

公開日: : 読書 ,

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熱き情熱の塊。漫画の鬼。少年漫画界のレジェンド作家”藤田和日郎先生の最新作「黒博物館ゴーストアンドレディ」を読了しました。

藤田和日郎先生といえばうしおととら」や「からくりサーカスなどの長編作品が有名ですが、短編作品も名作揃いなのだ!

本日ご紹介する「黒博物館ゴーストアンドレディ」は、ファンの間でも評価の高い「黒博物館」シリーズの最新作で、劇場に取り付いたゴーストと一人の強き女性が織り成す情熱的な物語です。

漫画ファンならこの傑作を見逃してはならない!

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「黒博物館」シリーズとは!?

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ロンドン警視庁の中にある秘密の博物館『黒博物館/ブラック・ミュージアム』。
ここには犯罪にまつわる様々な証拠品が展示されている…。

一般人は決して見学できない秘密の博物館を舞台に、展示品にまつわる秘密のエピソードが今宵も語られるのだ。皆々様お茶のご用意はできているかな!?

シリーズ一作目である「黒博物館スプリンガルド」はヨーロッパの都市伝説のひとつである「バネ足ジャック」の真実を描く物語。女性ばかりを狙う謎の愉快犯の正体とは一体…。

試し読み:【黒博物館スプリンガルド 一話
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 「黒博物館ゴーストアンドレディ」

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シリーズ二作目は王立劇場に残された幽霊の落し物。弾丸と弾丸がぶつかり合った『かち合い弾』にまつわる物語。

王立劇場に長年住み着く幽霊「グレイ」は1852年のある日、一人の女性と出会う。
フロレンス・ナイチンゲールと名乗るその女は”グレイ”に対し自らを取り殺してくれと懇願する…。

死を望む女のゾクゾクした眼差しに惹かれた”グレイ”は彼女の望みを受け入れる。

だが、取り殺すタイミングは俺に任せてもらうぜ。

そう、グレイは待っているのだ悲劇が最高潮に盛り上がるその時を!
激動の19世紀英国を舞台に二人の数奇な物語が今始まる…。

試し読み:【黒博物館ゴーストアンドレディ 一話
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G&Lの魅力:史実を元にした独自の世界観!

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本作は19世紀英国をモチーフにした創作なのですが、フィクションだからと言って好き勝手描いている訳ではありません。実在した史実をモチーフにしているだけあって、時代考証や資料研究に一切の妥協なし!

モチロン。先生のオリジナルも多分に含まれていますが、知らずに描くフィクションと知っていてなお描くフィクションでは雲泥の差があります。

下巻の巻末に参考文献一覧が記されていますが、約50冊近い資料を元にこの作品は描かれたようです。特に、ナイチンゲール・演劇関連の書籍が多い印象を受けました。

戦争・飢餓・疫病など冷たすぎる時代に”藤田和日郎”先生の熱さが加わることで、どんな科学変化が起こるのか。是非ともご自分の目で確かめてみてください!

G&Lの魅力:強すぎるキャラクターの存在感!

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主人公、グレイとフロー(ナイチンゲール)の強烈な個性。特にフローの眼力は凄まじいものがあり、先生が強く意識して描いているのが読んでいて伝わってきます。

グレイの軽薄そうに見えて、実は情熱的なキャラクターも私のツボを完全に捉えていました…。
キャラクター力が高いのは、まさに藤田作品って感じがしますなぁ~。

G&Lの魅力:熱さだけでなく、きちんと魅せるストーリー

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藤田先生と言えば火傷する様な熱い展開・物語をイメージしますが、本作は熱いと言うよりは情熱的と言った方が的確だと感じました。

絶望したくなるような現実を前にしても、フローを取り巻くキャラクター達は常に前を見据えています。どんな困難に直面しても曇ることの無い強い意思がそこにはありました。

また、最初は”取り殺す”という契約関係にあった、グレイとフローの心境変化も見所のひとつです。
これもまた美しくも情熱的な要素のひとつなので必見ですよ!

価格の高さも吹っ飛ぶ面白さと満足感!

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購入するまでは一冊880円(税抜き)という価格設定に戸惑いを感じましたが、読み終えた今となっては価格以上の満足感を得られたので些細な問題です。

黒博物館シリーズ第一弾であるスプリンガルド。一羽のフクロウと狩人の戦いを描いた邪眼は月輪に飛ぶ。この二冊も素晴らしい作品なので、「ゴーストアンドレディ」が気に入った人はこちらも是非読んでみてください。

夏の暑さよりも熱い藤田先生の作品で、夏を乗り切るのだ!

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