【映画部】「ファーゴ」感想｜ウォッチパーティ映画部活動記録〈注ネタバレ〉

子供の頃に1回観たっきりなので、かなり久々の視聴でした。
子供の頃の記憶では、なんか無駄話も多くて結構退屈な映画だなぁーって印象だったんですが、改めて見ると滅茶苦茶怖いっすね。
狂言誘拐するシーンとか、ドライブ中に撃たれるシーンとか、ひどい事が淡々と描かれているのは逆に怖い！身重なガンダーソンさんが単独で捜査するシーンもハラハラしました。

謎の魅力があった映画でした。
話が特別面白いわけではないし、音楽が良いわけではないし、演技が特別鬼気迫るわけでもない。
登場人物の八割が屑といってもいいレベルです。
世の中うまくいかないなぁと実感するレベルで何事もうまくいかない映画です。
一つでも計画通りであったことがないのは逆にすごいと思います。
でも何故か見るのを辞めなかった謎の魅力を放つ映画でした。

本当に何を書けばいいのか難しい…全編通して中だるみすることなく面白く見れました。
伏線とか、そういう複雑な絡み合いが全然なくて、先の展開が読めない面白さみたいなものはあまりなかったですが、人間の悪性や、簡単に極悪へと染まっていく人間模様がよく描かれていたと思います。

なんだぁこの余韻……不思議。
何も上手くいってない狂言誘拐の依頼人、計画性の何一つない実行犯の男どもの織りなす悲劇なんだか喜劇なんだか。そこかしこに差し挟まるブラックジョーク。ミミズバーガーはちょっと笑った。

言うてそんな面白いか？？　とは感じたんですが、しかし不思議と目が離せない。皆も言っているようにどこか魅力を持っている映画だと思いました。