映画部活動記録第160回は『太陽を盗んだ男』
本記事は、個人的に開催している映画視聴会の感想まとめ記事です。自己満足的な内容ですが、中には視聴の目安になる意見もあると思うので良かったらどうぞ!
映画『太陽を盗んだ男』感想
「原爆を作って政府を脅迫する」という内容の日本映画。大掛かりなカーアクション、国会議事堂や皇居前、首都高速をはじめとしたゲリラ的なロケーション、シリアスで重い内容と、エネルギッシュな活劇要素が渾然となった作品である。
原子爆弾製造や皇居前バスジャックなど、当時としてもかなりきわどい内容。胎内被曝者でもある長谷川和彦監督の社会に対する辛辣なメッセージがエンターテインメントとして炸裂している。
公開時、数々の映画賞に輝いたが、本作は長らくカルト映画の位置付けで、発売されていたビデオも廃盤になるとレンタルビデオ店でも見つからず、視聴が困難な時期があり、『狂い咲きサンダーロード』との邦画2本立ては、1980年代の名画座の定番プログラムであった。
しかし、年々一般的な評価を高め、『キネマ旬報』1999年「映画人が選んだオールタイムベスト100」日本映画篇では13位、2009年「オールタイム・ベスト映画遺産200(日本映画編)」〈日本映画史上ベストテン〉では歴代第7位に選ばれた。1970年代以降の作品としては、『仁義なき戦い』の第5位に次ぐものである。『キネマ旬報』2018年8月上旬号「1970年代日本映画ベスト・テン」では『仁義なき戦い』を逆転し、第1位に選ばれている。
映画部員それぞれの感想

何もないを描いているのに何かあるかのように思わせる…。
日本映画界におけるエヴァ的作品。
一応、プルトニウムを盗んだ事を太陽になぞらえたタイトルになっていますが、主人公にとっての本当の太陽は別にあったんじゃないのか?と考えさせられる内容です。
…もし、その太陽が山下警部なのであれば、これは完全敗北!
太陽を盗んだつもりになった男にタイトル変更してもらいましょう。
あと、井上 堯之氏の曲が最高ですよね。素晴らしいサウンドトラック!

2回目視聴です。
超好きな映画なのですが、どこが好きかと言われると説明が難しい、そんな映画です。
原爆を作ることへはあれだけ真剣になれても、その後のことは考えていない、城戸の方向性の間違った積極性と、その反動とも思われる無気力さは、当時の社会を描いているようでもあり、同時に現代にも通じるものがあるような気がします。城戸を嫌いになれないところはそこにあると思います。
言葉を尽くせないのが悔しいですが、いろんなやけっぱち(緊張)と空っぽ(脱力)が混在している映画だと思っています。
最初のおじいさんのテロ(やけっぱち)に始まり、城戸の一連の核爆弾作成(やけっぱち)、そこから要求を思いつけない無気力さ(脱力)
終盤のアクションシーンもいいやけっぱち感で、構成からやけっぱちがもたらす影のような脱力が生まれていると思います。
よくできた映画だと思いますが、同時にどこまで意図して描いたのかわからない。不思議な魅力がある作品です。

最初のバスジャックシーンから熱量が凄いのですが、その後も今だと撮れないような場面が多くて、昭和の空気がにじみ出ています。
昔の仮面ライダーやウルトラマンで聴いたようなSEも入ってて少し重いです。
撮影エピソードに何人も逮捕されてて、そりゃそうよって感じ。
約半世紀前のヴィジュアル路線真っ只中のジュリーを堪能あれ。
「50億?100億?俺が欲しいのは金じゃない。日本列島を俺の夢でうずめるのだ!」

爆発するんかい!!!前評判と概要から期待してましたが、濃い映画でした。主人公がずっと空虚な感じで、言うたらゲームはクリアしたいけどクリアしたに残る物は何も考えて無いノリで爆弾を作って、どうしたら良いか分からなくてずーっと右往左往してる感じに見えました。山下さんにもディスクジョッキーの女性にも、選択させるのと同時に自分を認知して欲しかったのかなぁと思わなくもなかったです。自分の死期が近い事や、心を見透かされることに対して極端に怯えていた(いやまあ普通そうだけど)のも、ちょっとズレてしまっただけ一般人って感じがして何となく親近感が湧かなくもないのも不思議なとこですね
電子レンジ見ておけばなあ…。
皆さまのご参加をお待ちしております!
映画部など、様々な活動を行っている「さぶかるちゃんディスコード」も( `・∀・´)ノヨロシク!
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