アクアプラスから発売されたRPG作品『モノクロームメビウス 刻ノ代贖』をクリアしました。
タイトルに『うたわれるもの』の冠こそありませんが、『うたわれるもの』シリーズ2作目『偽りの仮面』に登場したオシュトルを主人公に据えた前日譚的な作品で、今まで語られてこなかった世界の広がりやキャラクターのバックボーンが掘り下げられるファンサービス満点の作品でした。
アクアプラスが自体がビジュアルノベルメインのメーカーなのもあって、プレイするまでは正直不安の方が大きかったんですが、実際に遊んでみると結構良くできて、逆に驚かされる良作でした。
『モノクロームメビウス 刻ノ代贖』概要
発売日 |
2022年11月17日(木)発売 |
ジャンル |
RPG |
対応機種 |
PlayStation®4、5/STEAM® |
公式サイト |
https://aquaplus.jp/mm/ |
「モノクロームメビウス」良かった点
期待していた以上にちゃんとRPGしてた
失礼な話だが、『アクアプラス』がまともなRPGを作れると思ってはいなかった為、正直想像以上の出来でした。レベルアップの重みを感じられる懐かしいタイプのRPGで、装備・技等も豊富、ダンジョン等の尺・イベントなどのカットシーンも短過ぎず長すぎずといった丁度良い塩梅の出来です。
戦闘システムとして採用されている『連環』も、革新的とは言えないまでもしっかりと戦略性が感じられるシステムになっており、ちゃんとRPGとしての面白さを演出できていたと思います。
グラフィックに関してはお世辞にもリッチとは言えませんが、オシュトル、シューニャ等のメイン所のグラフィックはかなり頑張っていて、ちゃんとカッコイイ!可愛い!と思える仕上がりです。
▲ムネチカはちょっと肩幅広い気がしたけど、ムネチカならこれ位で丁度良い気もする
うたわれファンには嬉しい内容
恐らく新規層獲得のために『うたわれるもの』というタイトルを使わなかったと考察
タイトルから『うたわれるもの』という冠を取っ払うという試みをした本作ですが、内容自体はガッツリ『うたわれるもの』なので、シリーズファンからすれば嬉しい展開の連続でした。
特に、オシュトルをはじめとする『うたわれるもの2』に登場したキャラクターたちの過去を掘り下げるイベント・エピソードの数々は必見で、世界観が更に掘り下げられてて良かったです。
▲デコポンポ、ボコイナンテ等、端役にもちゃんとフォーカスが当てられている
ただ、『うたわれるもの』の冠を取っ払った割には、過去シリーズに引っ張られている要素が多く、過去作(2:偽りの仮面、二人の白皇)のプレイが前提となっている要素も強く感じられ、「本当に捨てる必要があったのか?」と疑問を抱く部分も多かったのは事実です。―――が、しかし、本作だけをプレイしたユーザーのレビューを拝見した感じだと、「別に問題なく楽しめた」って意見が多かったので、これはシリーズファンである筆者の杞憂かもしれません。
【追伸】ライコウが好きならマストバイ!
―――あ、あと大事な事を言い忘れてましたが、想像以上にライコウに見せ場が用意されているので、ライコウファンならマストバイな作品です。これは実質ライコウファンディスク!
のっぺらぼうのモブなど、気になる点はしっかり修正
before | after |
モブキャラがのっぺらぼうだったり、テキストが表示されない等のバグが発売日当日から話題になっていましたが、それら不具合(?)はアプデで対応されています。まぁ、全てのバグが修正された訳ではありませんが、1か月もかからずに対応してくれたのは好印象でした。
モブとは言え、やっぱり顔の無いのっぺらぼうがそこら中を徘徊してるのは違和感ありますもんね。
新キャラクターがちゃんと魅力的
シューニャ、ディコトマ等、本作から初登場となる新キャラクターたちがちゃんと魅力的だったのも良かったですね。シリーズものとなると、既存キャラのパワーに新キャラが負ける…ってのは結構アルアルな現象だと思うので、そこが損なわれてなかったのはとても良かったです。
特に、シューニャの声優さんを皆口裕子さんにしたのはグッジョブ過ぎる!あぁ、脳が溶けるんじゃぁ……。
▲オシュトル達の師匠となるディコトマ。正直、格好良すぎる……。
フィールドアタックによる作業の簡略化等は〇
▲格下はフィールドアタックで討伐可能。経験値・お金・素材もちゃんとゲット可能。
本作はシンボルによるエンカウントシステムを採用しているのですが、格下の雑魚はフィールドアタックで戦闘を省略することが出来る様になります(通称:草刈り)。
見た目的に作業感が強まりはしますが、いちいち雑魚を倒してレベリングしたり素材を集めるのは大変なので、こういった時短のシステムを搭載してくれているのは正直助かりました。
「モノクロームメビウス」悪い点・気になった点
結局うたわれるもの
新規層を獲得する為に『うたわれるもの』の冠を捨てた割には、過去作のキャラクター・用語は勿論、予備知識が必要な展開が満載なゲームになっています。
―――まぁ、シリーズファン的には嬉しい事ではあるんですが、本作が初の『うたわれるもの』だった人がどう受け取るかはちょっと気がかりではあります。
続編を感じさせる露骨な匂わせは賛否両論ありそう?
ネタバレになってしまうので多くは語れませんが、最後のヤバ演出は賛否両論ありそう……。
個人的に続編を出てくれること自体は嬉しいんですけど、「単なる過去編スピンオフとしてサラッと終わって欲しかった!」って人の意見も理解できるので、なんともモニョる状態であります。
もし出すつもりがあるならサッサと発売を発表して欲しいってのが本音ですが、まぁでも、アクアプラスにも色々ありそうだしなぁ……。
「幻影烈断閃」強すぎ!(一部ぶっ壊れ技が存在する)
▲「幻影烈断閃」はマジでぶっ壊れ!全力で擦っていけッ!
別に悪い事ではないんですが、一部ぶっ壊れ技の存在は少し気になりました。
筆者はハードモードでプレイしていたので大した問題では無かったですが、ノーマルとかだとマジでバランスブレイカーなんじゃなかろうか?※ノーマルでプレイした人の意見待ってますw
シリーズファンには自信をもってオススメできる!
正直、「このスケールのRPG作品なんて大丈夫か?」って心配しかなかったんですが、蓋を開けてみたら想像以上によくできていて、逆にビックリでした。RPGとして突出した部分がある訳ではありませんが、物語やキャラは良いし、シリーズファンなら絶対に満足できるはず!
―――まぁ、用語集なども完備してるし、お初の人でも物語自体は楽しめると思います( `ー´)ノハマッタラカコサクモゼヒヤッテホシイ
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