【バディミッションBOND感想・レビュー】モクマが最高にカッコイイ!少年漫画風の熱いAVG作品

ワンパンマン等で有名な村田雄介先生×任天堂の異色タッグで贈る新規ADV作品『バディミッションBOND』をクリアしました。

良くも悪くも「イメージ通り!」って感じの作品でしたが、期待していた以上にストーリーとキャラクターが良かったので、個人的にはかなり満足できる作品でした。

硬派なミステリー物というよりは、キャラゲー色の強い少年漫画のような作風なので、肩の力を抜いて気軽に遊ぶ事をオススメします!

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バディミッションBOND:レビュー

発売日・価格
2021年1月29日(金)
ジャンル
アドベンチャー
対応機種
Nintendo Switch
公式サイト
バディミッションBOND

もう少し練りこみが欲しかったゲーム性

謎解き要素の濃いAVGでは断じてない。かなりライトな仕様


△プレイしてたら絶対に間違えない三択が多い

捜査・推理パート等、謎解きAVGっぽい側面も一応あるんですが、簡単ななぞなぞや記憶力のテストみたいな内容ばかりなので難易度はかなり低いです。しかも逐一ヒントを見れるので、AVG初心者でも絶対に詰まらない親切設計になっています。

捜査パートでチェックする箇所も分かり易く明記されているし、取りこぼし等で迷子になる心配も無く、謎解きに当たるクエスチョン等は大体3択。例えるならば、捜査パートが激ユルになって証拠の突き付けがなくなった『逆転裁判』の様な難易度です。

個人的には、「もう少し難易度高くても良いのになぁ……」と物足りなさを感じる事もありましたが、最後までプレイした今となっては、「まぁこれはこれで丁度良いか…」と納得しています。

謎解き要素などに期待して本作を手に取る人は流石に少ないとは思いますが、そういう部分に期待して購入すると、若干肩透かしを食らう可能性があるのでご注意ください。

意味ありげで意味の薄いバディ選択

発売前の情報で一番期待していたバディ要素についても個人的には不満点が多かったです。

バディを切り替えて捜査パートに繰り出すシステム自体は良いのですが、結局、特定のバディじゃないと成立しない事情聴取があるだけで、ゲーム性と言えるほど昇華出来てない印象を受けました。

不成立な組み合わせで発生する会話も変化が乏しく退屈なので、あえて失敗を踏みに行くといった面白さもありません。これでは、単に正解バディでキャラと会話するだけの作業になっています。

しかも、捜査パートは行動回数が設けられている為、更に作業感が増しています。

序盤は楽しめていましたが、流石に後半に差し掛かると飽き飽きしちゃいましたねぇ……。

退屈な潜入パートと過剰なQTE


△全体的にモッサリしてて長いQTEパート

潜入パート(3Dアクション)はまだ良いとしても、過剰かつダサいQTEパートは本当に面白くない。

これ、まだ表現的にカッコイイならいいんですけど、表現自体もモッサリしてるし、マジで誰も得しない要素だと思いました。

QTEで失敗すると評価も下がってクリアランクも結果的に下がりかねないし、本当に良い所が無い!※クリアランクが自己満足ならまだ良いが、サブシナリオのアンロックに関わるので重要。

あくまで素人意見ですが、コミックが動く表現がとても秀逸なゲームだったので、いっそのことQTEパートもコミック表現にしたらよかったかもしれませんねぇ……。

真エンドも含め、ガッツリ30時間強!ボリューミー

プレイ時間は、サイドシナリオ・真エンドを含めると30時間強でボリューム満点!

これだけ長いと中だるみする所も出てきそうですが、キャラクターやストーリーが魅力的なため、最初から最後まで飽きる事無く遊ぶことが出来ました。

推理・操作・潜入等のパートにこれだけ不満があったにも関わらず、飽きる事無く楽しめたのは、それ以外の部分が本当に魅力的だったからに他ならないでしょう。

良くも悪くも少年漫画!個人的にはかなり楽しめたストーリー

ここまで散々辛辣な事を書き綴って来ましたが、ストーリーはかなり好みだったので、ここからは大絶賛パートが始まります。別段突飛な話でもないのに、ストレートに面白いんだなぁ~これが!

絆にフォーカスした一貫した物語

本筋としては、人間を狂化させる謎の技術を使う世界的な犯罪組織『ディスカード』を、即席の凸凹組織『チームBOND』が各々の想いを胸に追いかけるというお話・・・・・・なのですが!

・・・・・・それはそれとして、本作は何と言っても『絆』が大事。文字通り『BOND』が軸の作品です。


△迫力の一枚絵が物語を盛り上げる

タイトル名に違わぬ、仲間達との『BOND(絆,結束)』の物語……。熱い!熱すぎる!

最初から最後まで、終始『絆』というテーマから逸脱する事無く、プレイヤーの期待に沿ってくれる王道中の王道展開には「見事」の一言!どのエピソード・どのキャラクターを切り取っても、『絆』というテーマが常に隣り合わせで、綺麗にあてはまる徹底っぷりは見事と言わざるを得ません。

特に、友情ものや家族愛に弱い人(好きな人)にドンピシャな内容だと思うので、心当たりのある人は是非突撃していただきたいですね~

謎・伏線全回収!スカッと追われる最高の後味!

異なる4つの糸が、交わり複雑に絡まった後に、一本に繋がるストーリー運びは本当に見事でした。

散りばめられた謎・伏線等も、取りこぼす事無く全て綺麗に回収してくれるので、プレイ後に「あれってどういう事だったんだろう……」と、モヤモヤする心配もありません。

「喉越し最強!後味すっきり!スカッと爽快!」こんな言葉が似合う作品でした。

しかし、良くも悪くも少年漫画っぽいノリとストーリーなので、当然好みは割れる所だと思います。

筆者は普通に楽しめましたが、「ちょっと少年漫画のノリは最近きついなー」って人は受付難いノリかもしれませんねぇ……。

サイドシナリオ・バディシナリオなど、掘り下げも十分

  • サイドシナリオ全62
  • バディシナリオ全81

メインシナリオのクリアランクや、特定のバディの組み合わせでアンロックされるサブシナリオの豊富で、サイド・バディ合わせると130シナリオ越えというボリューム。しかも、このシナリオ一つ一つがしっかり濃くて、本編の補足やキャラの掘り下げとして秀逸なものばかりでした。

これだけ膨大だと、”読むのが大変”に思えるかもしれませんが、章ごとに少しずつアンロックされていくので、メインストーリーの合間で読み進めて行く箸休め的な役割としても丁度良かったです。

クリア後のサプライズにも注目

メインストーリークリア後に待っているサプライズにも注目。

特定の条件を満たす事で、メインストーリーの一部に変化が起こるサプライズが実はあります。

読み進める為には、とあるコードが必要になるのですが、本編をしっかり読み込んでいれば分かる仕様なので、本編をクリアした人は是非探してみてください!

仮面ライダー電王の主題歌を担当しているアーティストと言えば?

本作の目玉!魅力的過ぎるキャラクター達

キャラクター同士の関係・掛け合いにハマれるかどうかが大事

キャラクター同士の関係・掛け合いにハマれるかどうか……

本作を楽しめるかどうかの大半が、ここにかかっていると言っても過言ではありません!

「少年漫画のノリもきついし、キャラクターもピンと来ねぇなぁ……」ってなると結構苦痛だと思うんで、購入前に体験版をプレイして、自分の適性を判断するのは大事かも?

でもなぁ……。筆者自身そこまでキャラ萌えするタイプではないんですが、普通に楽しめたので、そんなに気にする必要は無いのかも……(うーん分からん)。

個人的には、モクマとチェズレイのコンビがツボでした

かなり真面目モードで書いてきましたが、ここだけは限界オタクモードで行かせてください(白目)

モクマとチェズレイのコンビが嫌いなオタクはいない(断言)

いや、他の組み合わせも最高ではあるんですが、あの二人の関係はちょっと好きになるのを強いられているというか、もう何か自分の中に新たな属性が生まれそうな恐怖すら感じましたよ(意味深)。

チェズレイは、プレイする前からクセの強いキャラだろうなーって予想していましたが、その遥か斜め上を軽く飛び越すレベルの曲者で、もう本当にヤバかった…(なんだあいつ!?)。

そして、モクマさんは想像の遥か上を行くイケメンで、もうヤバイの何のって…(語彙力低下)。

モクマはねぇ、、、チェズレイ意外と組み合わさっても尊くて、、、、ルークと飯食ってる姿も尊いし、ナデシコさんとの関係も儚いし、もう何だこのおっさん(好き)。

ルークとアーロンも勿論良かったんですが、ちょっとモクマがストライクゾーン過ぎました(笑)。

脇役にもしっかり光が当たる丁寧な作り


△脇役の名前は半数以上が変な名前

地域密着型というか、脇役も継続してずっと物語に登場してくるので、モブA,Bみたいなキャラクターがほとんどいないのも良かったですね(多少はいますが)。

だからと言ってキャラ数が少ない訳でもないので、結構大変だったと思います……。

音楽・ビジュアル

コミック調の演出が秀逸だったからこそ3Dパートが微妙に感じたのかも?


△悪くはないけど良くも無い3Dビジュアル

村田先生がどれ位担当されているのかは不明ですが、コミックパートの演出は本当に良くできていましたね。逆に、これが良く出来過ぎてて、3Dパートが微妙に感じた可能性がある位……。

何度も言いますが、QTEパートもコミック調で見てみたかったなぁ……(くどい)。

ニンジャジャン等、面白コミックソングも多め!

ゲーム音楽好きとしては、「ニンジャジャンのテーマ」、「マダムポテトフライのアリア」等、かなり個性的な面白ソングが多かった事も印象的でした。

特に「ニンジャジャンのテーマ」は、『逆転裁判』で言うところの「トノサマンのテーマ」みたいな謎の魅力があったので、サントラが出たら是非とも収録して欲しいですね。

総評:AVG初心者にオススメ!

バディミッション BOND WebCM ルーク×アーロン篇

こんな人にオススメ!

  • アドベンチャーゲーム初心者
  • 物語はリアリティよりも熱さ等の感情的な重みを重視したい
  • 少年漫画的なノリが好き
  • 友情物・家族愛に弱い
  • 村田先生のイラストが好き
  • 面白ければ細けぇ事は良いんだよ!と思う事が出来る

ここら辺がピンと来るなら多分楽しめると思うので、とりあえず体験版を触ってみてくださいまし!

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