【ネタバレ有・ドラクエ映画レビュー】ユアストーリーは本当にくそ映画・駄作なのか?

公開日: : 映画

ネット・SNS上で悪い意味で話題になっている「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を観てきました。

衝撃のラスト10分のフレーズで炎上気味の本作ですが、ネタバレを知っている状態で見た人とそうじゃない人では、心へのダメージが、メラとメラゾーマ位違ってきます。

初日の午前中に観た方々は、さぞ衝撃だったでしょうね…(心中お察しします)。

※:容赦なくネタバレしているので要注意です。

(C)2019「DRAGON QUEST YOUR STORY」製作委員会(C)1992 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

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ドラゴンクエストユア・ストーリー 感想・レビュー

良かった点


(C)2019「DRAGON QUEST YOUR STORY」製作委員会(C)1992 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

悪い点ばかり挙げられている本作ですが、良い点もちゃんとあります。

そこはしっかり平等に提示すべきだと思うので、先ずは良い点から紹介していきます。

美しいビジュアル!素晴らしい表情表現

映像技術、特に表情の表現などはかなりレベルが高かったです。

音楽の良さも相まって、盛り上がる所ではきちんと盛り上がるし、ドラクエ的なSEの使い所なども効果的でした。

ディズニーやピクサーと比較するのは流石に酷ですが、「日本のCGアニメも捨てたもんじゃないぞ!」という意気込みを感じる仕上がりだったと思います。

ビアンカもフローラも本当に可愛い


(C)2019「DRAGON QUEST YOUR STORY」製作委員会(C)1992 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

散々「これじゃない」「可愛くない」と言われ続けていたビアンカとフローラですが、実際はそんなこともなく、やはり、この二人はちゃんと可愛いのだ。

確かに鳥山先生のキャラクターデザインが素晴らしいのは事実、しかし、今回の映画のデザインもまた素晴らしかった。

気持ちを打ち明けられた際の赤面や安堵、見え隠れする主人公の本心を知った際の憂い顔等、本当に表情豊かで魅力的に描かれています。

有村架純さん、波瑠さんの声もそれぞれのキャラクターにマッチしていましたし、ヒロインズの表面的な魅力は十分に表現されていたと思います。

声の演技はとても良かった!山田さんのぬわーは必聴!

俳優起用のキャスティングに関して不満が出るのは通例行事ですが、今回の演技…全体的に良かったですよ?

プレスコ方式(収録された台詞や音楽に合わせて絵を描き、作成する技法)制作である影響も大きいでしょうけど、声の部分での違和感はほとんどありませんでした。

特に、主人公役の佐藤健さん、パパス役の山田孝之さん、ゲマ役の吉田鋼太郎さんの演技は必聴です。

山田孝之さんの迫真の演技(ぬわー)最高やなw

ラリホーマの恐怖!映像化によって見えて来たあれこれ

今回、映像化されたからこそ気付けた事、分かった事も実はいくつかありました。

普段ゲームで何気なく接しているラリホーマ(催眠魔法)ですが、実際、戦闘中にいきなり眠ってしまうって恐怖以外の何物でもないですよね?

あと、当たらない事でお馴染みのザラキも、突発的に死の呪文がとんできて即死ってどんだけ怖いんだよ…と!

そりゃ簡単に当たってもらっては困るわなぁ…(笑)。

長年謎だった「天空の剣」の構造も明らかになったし、個人的に今回の映像化が無駄だったとは思いません。

パパスのつるぎが最後まで強かった

ゲームだと中盤以降お荷物になってしまう【パパスのつるぎ】ですが、本作では最後の最後まで主力級の武器として活躍します。

攻撃力という概念が見えないからこそ、【パパスのつるぎ】は最後まで特別な武器であり続ける事ができた…。

【パパスのつるぎ】でゲマを討つ!これにはパパスもニッコリですわ…。

悪かった点


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さて、ここから悪かった点を挙げていく訳ですが、結構辛辣な事を書いています。

「僕は、私は楽しめた!」って人は、ここでバックする事をオススメします。

娯楽ってのは、結局自分が楽しめたかどうかが一番大事。世間的な評価がどうであれ、自分が楽しめればそれで良いですからね!※一応警告はしました。

悪い意味で驚く!使い古されたくだらないオチ!

山崎監督はこのオチ(VRオチ)に絶対的な自信があったらしいですが、ネタ的には別段斬新って訳ではありません。

確かに悪い意味で衝撃的な展開ですが、良い意味での意外性は正直皆無です。

作り手側の意図を汲み取る事は辛うじて出来ましたが、正直「だから何?」って話で、ここから感動とか共感とかって感情は生まれてきませんでした。

「この映画に感動や共感なんて必要ない!」と言われればそれまでですけど、それなら映画全体から漂っている消耗品感にも、また合点がいきます。

ラスト10分の為に用意された粗悪な構成

改めて考えてみると、作品全体がラスト10分の為に構成されたものである事が分かります。

その10分が素晴らしいものならば、「おぉぉ!これは凄い!よくやった!」となる訳ですが、残念な事に、最後の10分は立派な立派なウンコでした。

こんなウンコを成す為に、幼少期(ビアンカとの冒険)が丸々カットされたのかと思うと…涙も出てきません。

しかも、ご丁寧に幼少期をカットした理由付けも用意されてて、ホント小賢しい事この上ないって言う…。

自分たちが用意したオチは凄く丁寧に扱ってるのに、ドラクエへの配慮や愛は全く足りてないってのはどうなんでしょうね?

冒頭10分の面白くなさは異常

ラスト10分のヤバさばかり言及されていますが、冒頭10分のヤバさも中々のものです。

sfc版のゲーム画面のみで、主人公誕生・フローラとの出会い・ビアンカとの冒険までがダイジェスト処理されるのは流石に予想外でした。

最後まで辿り着けば、このダイジェストの理由が明かされる訳ですけど、何も知らずに見てる側からすると、「雑過ぎる…これはダメだろう…」となる訳で…(笑)。

結局、最後の10分のネタの為に他の部分が犠牲になちゃってるんですよね…(;^ω^)

いくら理由(言い訳)が用意されているとしても、ゲレゲレとの再会で【ビアンカのリボン】がカギにならないとか、ゲレゲレが【パパスのつるぎ】を守ってない(サンチョが持ってる改編)とかは…ちょっと雑過ぎます。

キラーマシーンをロボットって呼ぶやつおる?

キラーマシーンの事をロボットって呼ぶ奴おる!?

少なくとも、小説版の主人公の名前”リュカ”を引用してプレイヤー名に設定するようなファンが、キラーマシーンの事をロボットと呼ぶことはまずないと断言できる。

別にドラクエオタクである必要はありませんが、現実とゲームをリンクさせるような演出をするなら、その部分で齟齬が発生するようなミスはしてほしくなかったですね。

そもそも、たかが数十時間でプレイできる本編をプレイしていなって…流石に不勉強すぎませんかね?

双子設定を一人っ子にしたのは流石にやり過ぎ

パパスの王設定は尺の関係で端折っても別に問題ないけど、流石に双子を一人っ子にしてしまうのはやり過ぎじゃないですかね?

リメイク(劇中設定)される過程で双子を一人っ子設定に改編する理由も見当たりませんし、流石にここは改編すべきポイントではなかったのではないでしょうか?

まぁ、ここも尺の関係でカットしたんでしょうけど…ファンとしては大事にして欲しいポイントでした。

キャラクターたちが異変に気付いている描写にも違和感あり

一部のキャラがメタ的な発言をするシーンがありますが、ここに関しても違和感がありました。

具体的に言うと、プサンが「今回はそういう設定なんだ」っていうシーンと、マーサが「今回のミルドラースはいつもと違う」っていうシーンなんですけど…。

このセリフって、無限に繰り返されるプログラムの住人である事を自覚・記録していないと出てこない台詞だと思うんですが、そうなってくると色々話も変わってくると思うんですよね。

ミルドラース(バグ)の「マーサは薄々気付いていたようだが…」って台詞も演出仕立てですし、バグのくせにドラクエの歴史を滾々と解説してくれるし…これってそもそもこういう仕様(演出)なんじゃないかと邪推してしまいます。

このハッキング事故自体がゲームの仕様(演出)だったのかどうかは分かりませんが、プログラムされた世界であると提示しているにも関わらず、作り手側が現実と幻想を混同してしまっていたり、ノリで演出しちゃってるのであればちょっと問題な気がします。

裏切りを最大化する為のドラゴンクエスト

「ドラゴンクエスト」という題材で今回のオチをやる事のリスクは、山崎監督自身重々把握していたと思います。

……というか、こうなる事を予測したからこそ、今回のオファーを受けたんじゃないでしょうか?

要するに、”裏切り”という名の劇薬を最大化する為には、「ドラゴンクエストV」というタイトルは最適だった訳です。

長年愛され続けて来た名作だからこそ…”私の悲願は成就した”って事ですな(白目)。

総評


(C)2019「DRAGON QUEST YOUR STORY」製作委員会(C)1992 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

結局、これに尽きるんですが、どこ向けにつくられた作品なのかがイマイチ良く分からんのですよね。

ファン向けに作られたならドラクエ愛が圧倒的に足りてないし、一般層向けに作られたんなら冒頭の説明不足が致命的だと思うし…(;^ω^)

まぁ、私はファンの視点でしか語れないので、そうじゃない人の意見も聞いてみたい所ではあります。

あ…でも、無性に「ドラクエV」をプレイしたくなったのは事実です。

実際、全国的に「ドラクエV」が売れているって事なので、販促的な意味では大成功だったのかも?

総評:面白くないけど映像的価値はある。

急がない人はテレビ放送待ちで良いと思います。茶の間でみんなでワイワイ見る分には結構楽しいかも?

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