アトラス×任天堂が送る夢のコラボ作品『幻影異聞録♯FE(エフイー)』をクリアしました。
当初は「真・女神転生×ファイアーエムブレム」という企画だったはずが、蓋を開けると「ペルソナ×ファイアーエムブレム」だったというちょっぴり引っかかる作品。しかし、両シリーズのファンである管理人的には見過ごすことはできませんでした。
年末発売のソフトだった為に年をまたいでのレビューになってしまっただけでなく、想像以上のボリュームにより年をまたいで10日も経ってしまっていたという…。(正月休み終わっちゃったよ…。)
- プレイ環境:【WiiU】
- プレイ時間:【真エンディングまで60時間前後】
- 公式サイト:【幻影異聞録♯FE(エフイー)】
好みの分かれるとにかく明るいRPG
PVなどの情報から読みとる事ができる星いっぱいでとにかく明るいRPG。世界に危機が迫っているはずなのに、全く緊張感を感じないストーリーは作り手側の意図なのか否か…?
コラボの情報が発表された時に、荒廃した東京で戦うFEキャラクター達の姿を想像した私にとって、このダークさを差し引いたペルソナのような雰囲気は非常に物足りないものでした。気軽に楽しめるという側面は確かにありますが、それでもやっぱり心をつき動かす様な核が欲しかった…。
パーティーメンバー全員が芸能人という設定にも最初は違和感を感じましたが、これには一応(結構なご都合主義)理由が用意されていたのでセーフでした。
キャラクターを掘り下げる丁寧なサブストーリーは○
物足りないメインストーリーに比べて、キャラクターを掘り下げる為のサブストーリーは魅力的で非常に丁寧です。お使いになりがちなサブストーリーへとプレイヤーを違和感なく導入する配慮もグッド!!
特に、斗馬・弥代・バリィなど男性キャラクターのサブストーリーは秀逸でしたね。
弥代の食レポエピソードは必見です(汁舌爆撃・味のバトルロイヤルw)
ただキャラクターが魅力的かつ掘り下げも丁寧だったからこそ、仲間になるまでのサクセスには説得力を持たせて欲しかった…。ここもメインストーリーの至らなさを感じてしまうポイントです。
楽しくなるまでに時間がかかりすぎる戦闘システム
エリア移動時・エンカウント時など地味に長くて頻度の多いロード地獄が軽いジャブを繰りだしつつ、拡張するまで退屈で単調な戦闘システムで序盤は正直なところ辛かった…。
このゲームの戦闘システムが面白くなるのは、「セッション」「スペシャルパフォーマンス」「デュオアーツ」「アドリブスキル」など徐々にアンロックされていく拡張要素が揃ってからです。
少しずつできる事が増えていき、尻上がりに楽しくなっていくのは悪くないですが、ちょっと危険な作りだなとも感じましたね…。(途中で飽きてしまう可能性大)
中でも仲間の行動に対応して連撃がつながっていく「セッション」は非常に重要で、これを如何に継続させるかがバトル常勝の鍵となっています。また、3連撃以上のセッションは”ぶんどり”(アイテム奪取)効果があるので、積極的に狙う事で金銭(アイテム)的な面でも有利になるのもポイントですね。継続のモーションがキャンセルできないのでバトルが間延びしてしまうというジレンマはありますが、これは許容範囲だと思いたい…。
豊富なようでバラエティーの乏しい成長システム
戦闘や宝箱から入手した素材を消費してカルネージ(武器)を生成し、その武器によって耐性やスキルなどを拡張して行くのが、このゲームの主な成長システムです。ある種、全てのパーティーメンバーがペルソナで言う所のワイルド(主人公)のような位置づけではあるのですが、武器の付け替えだけではビジュアル的変化が乏しく、やっぱり物足りない。
せめて主人公だけでもFEキャラクターを付け替えれる正にワイルドの性質を持っていても良かったかもしれません。武器の種類自体は多いのですが、ストーリーの進行上で入手できる素材は限られているので、選択している感覚が薄いのも勿体無い感じがしました。
二つの人気タイトル…コラボした価値は果たしてあったのか!?
大人気タイトルのコラボ作品という事もあり、それ相応のハードルの高さはあったと思います。そんなハードルがあったにも関わらず、両シリーズからのプレッシャーに怯むことなくマイウェイを直走った姿勢はただただ凄い…(ほめ言葉かどうかは微妙なところ…)
RPGとしては安定して楽しめるが、ペルソナやファイアーエムブレムの息吹を求めての購入は正直厳しく、特に古参ファイアーエムブレムファンは憤慨する可能性すらあるので、十分に注意して欲しい。
ラストのあるイベントを見た時に「あぁ、やっぱりこのゲームはバカゲーだったのだなぁ~」と納得&安心できた私はそれ相応に訓練されていたということだろう…。
WiiUで明るいRPGがプレイしたい…
細けぇ事はいいんだよ…難しい話とかいらない
そういった願望がある人なら楽しめるので安心して突撃してくれてOKです。
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