大ヒット公開中の『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』ヒットの理由・面白さの謎に迫る!
――――と題し、『鬼太郎誕生ゲゲゲの謎』の魅力について色々と考えてみました。
鬼太郎誕生ゲゲゲの謎公式Ⅹより画像引用
鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 ヒットの理由・面白さの謎
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『#鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
予 告 篇
[鬼太郎の父たち 絆篇]解禁🕯⠀⠀⠀⠀⠀⠀ ꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷
鬼太郎の父たちが交わした約束に涙する―
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[本作はPG12区分作品です。]#ゲゲゲの鬼太郎 pic.twitter.com/HsOixwJNQe— 映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』公式 (@kitaroanime50th) December 1, 2023
大人も子供も楽しめるファミリー映画
まず前提として、大人も子供も楽しめるファミリー映画である事。
『ゲゲゲの鬼太郎』となると、どうしても子供向けの作風になりがちですが、本作は『犬神家の一族』風のミステリーテイスト(ちょっぴり大人向け)で、大人から子供まで楽しめる作品に仕上がっています。かと言って『墓場鬼太郎』(2008年アニメ)程オタク向けにもなっておらず、文字通り誰でも楽しめるファミリー映画として成立しています。
まぁ、設定的だけで見ると実は結構エログロなんですが、不快にならないギリギリのところで直接的な表現がコントロールされていて、あくまで主軸は家族愛や友情劇になっています。
これは現在公開中の『ゴジラ-1.0』にも通じる所があると思っていて、あれも怪獣映画という定でありながら、その実は良質なファミリー映画で、受け手を選ばないバランスの良い作品でした。
大衆化が進み過ぎる事で失うものも当然あるとは思いますが、この二作に関しては、オタクも喜ばせつつ一般層も取り込めてる稀有な成功例と言えそうです。
それでいてファン・オタク向けとしての質も高い
大衆向けとは言いましたが、ファンやオタクを喜ばせるサービスも多め!
第6期(2018年放送)をベースにすることで10代・20代のとっつき易さを確保しつつ、鬼太郎の育ての親である『水木』にフォーカスする(第6期&墓場鬼太郎との共通点)のが実にうまい。
サブタイトルにある”ゲゲゲの謎”に関しても、鬼太郎出生までの流れ・霊毛ちゃんちゃんこのルーツ等で一応回収するに至っているし、かなり誠実な作りになっていて良かったです。
あと、目玉おやじ(ゲゲ郎)がシュッとしたイケメン過ぎる(大事)!
……これ、ちょっとスタイリッシュ過ぎるって意見もある様ですが、あの姿は第6期の14話で登場した目玉おやじ(本来の姿)を踏襲しているので、むしろ変えちゃうと逆に違和感ありますからね。
長身・白髪・和装・温和・一途。人気が出ない訳が無いんだよなぁ……。
あと、『水木』の過去を掘り下げる事で、水木先生自身の戦争体験(漫画『総員玉砕せよ!』)とリンクする作りになっていたのも、制作スタッフの先生に対するリスペクトが感じられて良かったです。
におい立つ昭和感・じめっとした田舎の風景
隠れ里・遺産相続・村の因習・巻き起こる連続殺人etcetc……
ガチのミステリー映画とまでは行きませんが、金田一耕助シリーズ(特に犬神家の一族)を思わせる独特のいやーな雰囲気を再現出来ているのも素晴らしかったです。
タバコの煙漂うTHE昭和初期って雰囲気や、田舎の突き抜けるような暑さ等、アニメなのにどこかリアリティを感じる風景の数々が、作品に説得力を持たせていたように思います。
登場キャラクターに関しても、時代背景的に今のスタンダードからは当然ズレていて、一周回って新しい感じになっていたのが良かったです。水木なんて、今の20代では考えられない野心と色気を持ってますもんね。下駄の鼻緒がきれて肩と膝を貸すとか……男前すぎだろ。
目玉おやじを掘り下げるという着眼点
『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズのマスコットキャラとしての地位を確立していながら、これまで深く掘り下げられることが無かった目玉おやじにフォーカスするという着眼点(目玉だけに)。
目玉おやじと言えば、この可愛い状態とミイラ姿がメインで、現役時代の姿は第6期でちょこっと出てきただけですからね(もしかしたら6期での反響が大きかった事が映画に繋がったのかも?)。
こりゃ確かに、目玉のおやじの現役時代を掘り下げるって言われたら……気になりますわなぁ…。
ゲゲ郎主人公のスピンオフ作品。あると思います!
ゲゲ郎と水木の友情で薄い本が厚くなってしまう!?
冗談はさておき、ゲゲ郎のキャラクターは本当に魅力的なので、これだけで終わるのは勿体無いなぁ……ってのが本音です。
水木とのエピソードはこれにて終了でしょうけど、それ以前の話等を掘り下げる事は出来ると思うので、更なるスピンオフに期待!
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