500円で遊べる良作ADV『シロナガス島への帰還』が超面白い件【オススメDLゲーム紹介】

Steamで配信中のミステリーアドベンチャーゲーム『シロナガス島への帰還』をプレイしたんですが、これは久々に”ビビッ”と来るADV作品に出会えちゃいましたねぇ……。

しかも、完全個人制作で、このクオリティのゲームをたった一人で作ったってマジですか?

初見プレイなのに初見プレイとは思えない実家の様な安心感を感じるADV作品。TABINOMICHI(企画・製作:鬼虫兵庫)『シロナガス島への帰還』は噂通りの怪作でした!

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シロナガス島への帰還:レビュー

シロナガス島への帰還 -Return to Shironagasu Island-
発売日・価格
2020年3月3日
500円
ジャンル
テキストアドベンチャー
対応機種
Steam
公式サイト
シロナガス島への帰還

おっさんとコミュ障少女のタッグもの!絶海の孤島で大ピンチ!?

ヤバい噂モリモリの曰く付き探偵と、完全記憶能力を持つ超コミュ障少女のバディもの!

もうこの時点で謎の安心感がありますが、この二人が金持ちの調査依頼を受けて絶海の孤島へと旅立つってんだから……もう何も起こらない訳がないですよね(確信)!

内容自体は正当派ミステリーって感じなんですが、良い塩梅でオカルトもあるし、ホラー要素もあるし、友情もあるし、ちょっと恋愛要素もあるしで、結構エンタメしてる作品でした。

通しでのプレイ時間は5~6時間位のミドルタイプ作品で、登場人物もそこまで多くないのですが、その分、一人一人のキャラがきちんと掘り下げられていて、無駄なキャラは一切いません。

振り返ってみると最初から伏線バリバリの内容ですし、ストーリー部分は相当時間をかけて練り込んだんだろうなぁーって感心するレベルでした。

笑える所はしっかり笑えて、怖い所はしっかり怖く、感動させる所ではしっかりとホロリとさせる。……これぞエンタメ!


▲ここは解決方法も含め目から鱗な展開でしたw

制限時間付きのパニック展開が用意されていたり、随所に飽きさせない工夫も感じられました。


▲ただの臭い系女子だと思ってたのに、段々可愛く見えてくるから悔しい

あと、これはイラストの好みも当然あると思いますが、どこか懐かしいタッチのイラストに筆者は心惹かれました。作風も全体的にどこか懐かしくて、実際は2020年の作品なのに、一昔前のアドベンチャーゲームをプレイしているような錯覚に陥ってしまいました……(*’▽’)

冒頭で実家の様な安心感という言葉を使いましたが、ストーリーだけじゃなく、作品全体がどことなくノスタルジックなんですよねぇ……(個人差はあると思いますが)。

作者の知識量に感服

一番気になったのは作者の知識量と守備範囲の広さです。

勿論、作品を作るに際して勉強された部分も多いでしょうけど、専門的な要素がこれでもか!って含まれている割に、付け焼刃(借り物の知識)って感じがしないのが凄かったです。

普段から相当勤勉な方か?それとも専門的なご職業なのか?

……作品を通して、作者である鬼虫兵庫氏にも並々ならぬ興味が湧いてきちゃいましたねw

ギャグ濃い目だけどしっかりとミステリーもしてる!

あと、ちゃんとミステリーアドベンチャーだったのも良かったです。

「……は?ジャンルが『ミステリーアドベンチャー』なんだから当然だろ!何言ってんだ?」

…って思われちゃうかもしれませんが、この当たり前の事を当たり前の様に出来ること自体が凄い事だと思っていて、”ミステリー”って色んな要素が合わさって成立する総合ジャンルだと思うんですが、結構どこかに寄りがちだったりしませんか?

例えばスプラッター要素やゴア表現が異常に強かったり、もうこれホラーじゃん!ってレベルだったり、事件そっちのけで恋愛したり等々、でも本作は本当にど真ん中なんですよね。

勿論、読み手の求めるもの次第ではあるんですが、個人的な意見を言わせてもらうと、滅茶苦茶丁度良かったんですよ……(いやマジで)。

キャラクター・シチュエーション・演出等々、全ての要素が丁度良くて、程よいハラハラ感・程よいストレス・程よい恐怖・程よい緊張感と、全てにおいて丁度良かったんですよね。

まぁ、ホラー耐性が低い人はちょっと警戒した方が良いかもしれませんが、でもまぁ、戦とねね子の夫婦漫才(?)で結構中和されるんで、ホラーやサスペンスが苦手な人でも楽しめると思います。


極限状態でもこんな感じで容赦なくジョークが挿入されるw

あー、ギャグはちょっとくどい所もあったけど、まぁガス抜きとしては丁度良いレベルだし、締める所はしっかり締めてくれてくれてたんで個人的には嫌いじゃないですね。

ノリとしては「トリック」「SPEC」「クロス探偵」「逆転裁判」みたいな雰囲気に近いんで、ここら辺が好きなら受け入れられるかなぁ……と思います。

ただし、ジョークの質はご覧の通り結構な下も含まれているので、そこは同人作品ならではの自由さを感じましたね(笑)。

ポリスノーツを思い出せ!ハラハラドキドキ爆弾解体!

こ、これはまさしくポリスノーツ(爆弾解体大好き)!

ここに限らず、本作は製作者様の”ADV遍歴”と”好き”が随所に感じられる作品なんですが、ここはマジでリスペクトを感じました。

『爆弾解体・処理』なんて普通に生きてたら絶対にできないイベントですからね!これはやり得!

失敗した時のリアクションも含め、ここはマジで見所の一つです!※管理人オススメポイント

物語を引き立てる良質な音楽!終盤のBGMは必聴!

シロナガス島への帰還-Return to Shironagasu Island-オリジナルサウンドトラックPV

なお、音楽面も秀逸で、特に終盤のBGMは必聴!

未プレイの人には全く伝わらないと思いますが、プレイした人なら私がどのシーンの事を言っているのか一発で伝わるレベルの良曲が存在します。

もうね、この曲しかありえない!ってレベルでシンクロしてるので……覚悟しておいてください。

ちなみにサウンドトラックも500円で購入する事が出来るので、そちらもチェック!

上級者向け?本編クリア後のオマケシナリオも必見!

本編クリア後に後日談となるオマケシナリオが解放されるんですが、これがとにかく凄い!

「これでもか!」って位ハメを外しまくってて、ぶっちゃけかなり人を選ぶ内容なんですが、作者のやりたい事・好きなものが随所に感じられるので個人的には嫌いじゃないです。

ギャグかと思ったらいきなりホラーになったり、SFになったり、ホント忙しい……(笑)

あと、ねね子好きは絶対にオマケまでやった方が良いですね※作者の性癖がライジングし過ぎて人によってはひいちゃうかも……(笑)。

このクオリティで500円は驚き

このクオリティで500円は破格ってレベルじゃないので、全人類即座にやるべき!

続編『遙かなる円形世界(仮題)』の制作も既に発表されているので、今の内にプレイして全裸待機するのだ!

鬼虫兵庫 Hyogo Onimushi氏のTwitter

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